太陽光発電の今後

 国連気候変動サミットの開会式で、鳩山由紀夫首相は「鳩山イニシアチブ」として、米中などの削減努力を前提に、2020年までの日本の温室効果ガスを 90年度比で25%削減と、国際的に公約した。その数値の実現可能性はともかくとして、環境技術立国・日本の存在を世界へ向けて発信した意味は大きい。
 CO2の排出抑制の柱の一つが明らかに太陽光発電だ。日本国内では、05年を最後に設置時の補助金制度が終了し、普及率が鈍化した。しかし本年09年に 補助金制度が復活した一方、この11月には電力の買い取り制度も始まることになった。普及率世界一奪還を目指す考えだ。家庭の太陽光発電に限り、使いきれ なかった余剰電力を現在の2倍の価格(1キロワット時あたり48円)で電力会社が買い取る制度だ。政府は30年までに太陽光発電を現在の40倍(5300 万キロワット)に拡大するという。
 そうした中、住宅最大手の積水ハウスは太陽光発電を屋根の上に設置したアパートを販売する。発電した電気は入居者に分配し、余った電力は各世帯が直接、 電力会社に売電できる。これまで戸建て住宅に限られていた太陽光発電が住宅着工の4割を占める賃貸の集合住宅に普及しそうだ。将来的に未使用のままになっ ている公団住宅の屋上が大規模な太陽光発電所になる可能性も。
 太陽光発付きのアパート建築には一棟四戸の標準タイプで約560万の追加費用がかかる。オーナーは家賃収入から資金回収の必要があるが、太陽光発電への 国の補助金制度などを利用すれば、一戸あたり5000円の負担で済むし、さらに余剰電力を電力会社に買い取ってもらえれば、負担は大きく軽減できるのだ。 東京地区のアパート一世帯の光熱費は通常、年間13万5700円かかるところ、買い取り制度利用で年間6300円に抑えられるという。昼間、太陽光で発電 した電気を利用して電力会社から購入する電気を減らしたり、余った電気を売って電気代を相殺したり出来るためだ。入居者は家賃の上乗せ分を考えても支出を 減らせる計算だ。
 09年4~6月の国内の太陽光発電市場は前年同期比で、1.8倍に拡大。"太陽光アパート"の登場で、需要拡大に拍車がかかりそうだ。

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このページは、安藤 眞が2009年11月29日 20:41に書いたブログ記事です。

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